いつも仕事のこと、これからのことなどいろいろなことを相談して聞いていただいているのですが、
最近は演奏を聴いてもらうということが少なくなってきました。
昨日はSorの簡単なエチュードの演奏分析、また韓国、イタリアで演奏してきたバッハのヴァイオリンソナタ1番を聴いていただきました。この曲はもう当然暗譜もしていますが、忘れることを気にして集中できなくなり音楽の質が落ちるのが本当に嫌なので、いまのところ譜面を置いて演奏しています。
これは30代になり忙しくなれば誰もが直面することだと思うのですが、今は集中して自分のことをできる時間が少なくなり、新曲を覚えていくということがなかなか難しくなってきました。なんとかこの状況に慣れて時間をつくれるようになってきてはいますが、自分の演奏のことだけ考えていられる人が本当にうらやましくなります。同じ曲だけ何度もやっていられる人もうらやましくなります。ヴァイオリンソナタのような難曲を選択しない人さえうらやましくなります。そして旋律だけでよい人もうらやましくなります。私たちは一生この重みとつきあっていかなければならないのです。音楽が成熟してくるのを感じることができる30代は、取り組みたい作品も山のようにあるのに・・・本当に日々自分との闘いですね・・。
高田先生が現役の頃はもっと大変な状況で、次々とこなすべき新曲に、先生は暗譜という時間のないプロにとってはある意味無駄な時間を削除する選択をしたのでした。数学的でストーリー付けしにくいバッハのヴァイオリンソナタのような難曲でも、当然暗譜するくらい頭と体に入っていないと弾けません。表現に集中するために譜面をおきます。ですが、昨日の調整で9月の浜松でのリサイタルではソラでも表現集中できるのではないかという気になってきました。いよいよBWV1001、完全消化できるかもしれません。この作品は演奏した人にしかわからないような重厚感と奥深さを感じます。高田先生から託されているのでなおさら・・一生をかけて磨いていきたい作品のひとつとなりました。
ということで、昨日はアルトの教室に吉住和倫くんが札幌から来ていました。バッハのリュート組曲をきれいに弾いていましたよ♪
札幌から定期的にレッスンを受けに来ている吉住くんです♪
こんな人もいた。
お勉強中♪
Posted by tomomi